コウノトリは世界的にも数の少ない希少種。
絶滅が危惧される鳥です。
国内でも1970年代には野生のコウノトリを見ることはほとんどなくなりました。
そんな中、野生最後の生息地のひとつである福井県の武生市に1970年12月一羽のメスが飛来してきました。
コウちゃんと呼ばれた彼女は、くちばしを損傷しており自力でエサを摂ることができず、衰弱が激しかったために保護されます。
1971年2月には武生と改名され、兵庫県豊岡市のコウノトリ飼育場に移送され、2005年6月まで34年という国内最長飼育記録で飼育されました。
武生は飼育場で生きている間に100個を超える卵を産みましたが、成長したのは紫と呼ばれるメス一羽のみ。
この後、豊岡市のコウノトリ飼育場では1985年7月に当時の旧ソ連から幼鳥6羽をもらい受けて1989年に人工繁殖に成功。翌年以降の繁殖にも成功しています。
多摩動物公園では、中国から譲り受けて人工飼育を続けていた結果、1988年4月に豊岡市より一足先に、国内初の人工繁殖に成功。
大阪市天王寺動物園、豊橋総合動植物公園でも繁殖が成功し、現在では着々と国内飼育数を増やしています。
さらに、兵庫県では繁殖成功後の1992年4月には野生復帰計画がスタート。
1999年に「コウノトリの郷公園」をオープン。2000年から周辺をコウノトリの生息可能な環境に整備していきました。
そして、2005年9月には世界初のコウノトリ放鳥がとり行われます。
エサをとる訓練をつんだ2〜7歳の5羽が大空に羽ばたきました。
その後2006年、2007年には自然放鳥したコウノトリの産卵が確認。
2007年に産卵された1つの卵から孵化、2007年7月に無事に巣立ちを迎えました。
コウノトリの野生での巣立ちは、1961年に見られて以来46年ぶり。
今後も多くの専門家・職員の手で飼育数、放鳥数を伸ばし、かつてのように野生化で活動するコウノトリが見られるようなった。
特別天然記念物に指定されたコウノトリ、少しでも孵化し無事に巣立ちを迎えれるいいです。
大工職人!! 栗林 秀美!!
頑張っております(`・ω・´)9